流体騒音に関する研究
サブテーマ
■流体騒音の数値解析技術の開発
■流体機械における非定常流動現象の解明
■流体騒音の制御技術の開発
■流体騒音を低減する設計技術の開発
研究背景・研究目的
家電や車両などの機器は,居住環境の快適性の観点から,低騒音であることが求められています.このような機器の騒音の中でも,流体運動に起因して発生する騒音(流体騒音)は,固体の振動に起因する騒音に比べて,一般的に発生メカニズムが複雑であるため,対策が困難な問題です.本研究では,数値シミュレーションを駆使して,流体騒音の発生メカニズムの解明や低減技術の開発に取り組んでいます.
研究内容:流体騒音の数値解析技術の開発
機械工学では,空調機に搭載される各種のファンや自動車の車体まわりの流れのように主にマッハ数が小さい流れから発生する流体騒音が課題となります.本研究では,低マッハ数流れを対象に,格子ボルツマン法(LBM)を用いた流れ場と音響場の連成解析技術の開発に取り組んでいます.特に,ターボ機械の動翼のような流線形状の移動物体をLBMで効率的に計算するために,直交格子と物体適合格子を組み合わせたハイブリッド格子を用いた計算手法を開発しています.
乱流音の直接計算の例 | 直交・物体適合ハイブリッド格子 |
研究内容:流体機械における非定常流動現象の解明
空調機に使用されるプロペラファンや横流ファンなどの流体機械は,省エネかつ低騒音であることが求められています.このような流体機械において,流動損失や流体騒音の発生に寄与する流動現象を数値シミュレーションを用いて明らかにし,得られた知見を空力性能の向上や低騒音化に役立てています.