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複雑内部流れの非定常三次元解析 
(回転翼列グループ)


空力騒音解析 
(空力騒音グループ)


遠心型ターボ機械の内部流動解析 
(遠心グループ)


革新的ターボ機械の空力設計 
(空力設計グループ)


風レンズ風車の開発 
(風レンズグループ)


複雑渦流れ場の実験解析 
(計測グループ)



複雑渦流れ場の実験解析

2008年度から始まった新しい研究テーマです.
世界的にもまだ例がない羽根車まわりの流れ場の可視化を目指します.
素晴らしい結果が得られれば,歴史に名を残せる・・・かも?

研究目的

本研究グループでは『PIVおよびPSP計測により羽根車まわりの複雑渦流れ場を解析すること』を目的としています.

PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)とは,粒子によって可視化された流れ場の画像から流体の速度を測定する手法です.

PSP(Pressure Sensitive Paint:感圧塗料)とは,まわりの圧力に応じて発光する強さが変化する蛍光塗料で,圧力センサーの役割を果たします.

PIVおよびPSP計測では,流れ場を乱さず,また測定物に触れることなく計測が行えるといった特長があります.従来用いられていた表面圧計測では,模型の表面に無数の穴を設け,そこに圧力センサーを設置するので,分解能が限られるのみならず,羽根車のように高速で回転する物体などでは適用できませんでした.

本研究では,PIVやPSP計測の特長を生かし,これまで不可能とされていた回転する物体の内部流動現象の実験解析を行うことを目指します.

このような実験解析の結果は,数値シミュレーション解析の検証に役立てることができ,複雑な流れ場の解析の信頼性を向上させることに繋がります.


 

PIV計測の図

研究内容の紹介
 
(1) PIV計測について

  一昨年度までは,PIVにより「水素ガス流量計」の内部流動現象の解析を行っていました.その時の実験装置と解析結果の例を下図に示します.
実験には,レーザ高速度ビデオカメラを用います.流体にトレーサ粒子を混入させ,その流れ場にレーザ光を照射し,カメラで粒子位置を記録します.
さらに,微小な時間間隔において,2回目のレーザ光を照射し,同様にその画像を記録します.2つの画像より微小な粒子群の移動量を算出することで,流速ベクトルを求めることができます.


      PIVの実験装置

PIVの実験装置

         PIV計測の例

PIV計測の例

(2) PSP計測について

 PSP計測は,昨年度より始めた計測方法です.PSPは周辺大気における酸素が,塗料の燐光を消光させる作用を利用しています,酸素濃度が高いほど,消光作用が強くなり,塗料の蛍光が弱くなります.ヘンリーの法則によれば,酸素濃度は空気圧に比例するため,PSPを試験体に塗布することで,表面の圧力分布を知ることができます.実験には,励起用の光源を用いて,試験体に塗布したPSPに光を照射します.その際生じた燐光をCCDカメラで撮影し,画像を計算機で処理することで,圧力分布を求めることができます.
 下にPSP計測の例を示します.ここでは,低速噴流(20〜40m/s)と斜め平板の干渉流れ場を計測しています.コンター図より,噴流のポテンシャルコアに近い左側で圧力が高いことが分かります.コンター図の右には破線上の圧力分布を示しています.PSPにより,噴流流速22m/s(平板上の圧力差=200Pa)をきれいに捉えられていることが分かります.


      PSPの計測原理

   PSPの計測原理

         PSP計測の例

           PSP計測の例



 本年度は,PIVおよびPSP計測の計測原理をもとに,プロペラファンを対象とした実験装置を製作し,実験解析のノウハウを習得した上で,回転する物体の内部流動現象を明らかにしていきます.


      PSPの計測原理


         PSP計測の例


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