複雑内部流れの非定常三次元解析 (回転翼列グループ) |
空力騒音解析 (空力騒音グループ) |
遠心型ターボ機械の内部流動解析 (遠心グループ) |
マイクロ高速流れ (マイクログループ) |
風レンズ風車の開発 (風レンズグループ) |
水素ガス流量計の開発 (水素グループ) |
微小隙間を高速で流れる流体に注目し,数値シミュレーション(CFD)を用いてその流れ場の解明を目指しています. なぜ,微小隙間を高速で流れる流体に注目するのかといいますと,私たちの解析対象の流体は,授業で学んできた流体とは少し違った性質を持っているからなのです.大きな違いは「流体がすべる」ことです.授業で習ったのは連続流と呼ばれる形態で,実は世の中の流体にはすべり流と呼ばれる形態があるのです. 連続流では,壁面が静止していれば壁面近傍の流体の速度はゼロでした.しかし,すべり流領域の流体は,壁面が静止していても速度がゼロではありません. 私たちはこの「すべり」をCFDで再現し,すべり流領域の流れ場の解析を行おうとしています. |
それでは具体的な解析対象を示します.上図はもちろん解析対象ではございません.これは有名な燃料電池自動車です.この燃料電池自動車の燃料は「圧縮水素」ですが,燃料電池車の航続距離はこの水素の圧縮比に強く依存しています.圧縮比が高いほど長く走れるというわけです.そこで,圧縮比を高めるために登場するのが下図の「超高圧水素圧縮機」です. この圧縮機の中に,私たちの解析対象が潜んでいます(下図). この圧縮機は高圧縮比ゆえにピストン式なのですが,このピストンの摺動部にはラビリンスシールと呼ばれるシールが用いられています.シールなので漏れないはずなのですが,高圧ゆえに隙間から水素が高速で漏れると予想されています.この漏れ流れがまさに「すべり流」の領域なのです.水素漏洩は引火すれば爆発につながり危険です.この漏れ流れの解明を私たちは目指しています. 私達の研究対象は漏れ流れだけではありません.現在,MEMS技術によるマイクロガスタービンが開発されつつあります.マイクロガスタービンの回転数は非常に高く,軸受には気体軸受が最適と考えられています.この気体軸受も私たちの研究対象です. 現在のところ,私たちの研究はまだ基礎研究段階にあります.しかし,この研究は流体力学の新しい分野であり,応用は広く考えられます.私たちと一緒に,流体力学の新領域を開拓してみませんか?? |
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